ITエンジニアのための英語学習法

英語の勉強をしたいと思ったとき、「時間が取れない」というのは、社会人のありがちな悩みです(学習時間の重要性については別記事にまとめました)。しかし、ソフトウェア開発者の場合、一石何鳥かの解決法があります。それは「仕事で読むドキュメントを英語にすること」です。

仕事で読むドキュメントを英語にするメリット

仕事で読むドキュメントを英語にすると、以下のようなメリットがあります。

  • 仕事しながら、英語学習の時間が確保できる。
    当たり前ですが、仕事しながら英語の勉強ができます。
  • 接する情報の鮮度・質が上がり、技術力が向上する。
    Java SE7の日本語マニュアルが提供されないという話題がありましたが、IT分野の情報は、質・量共にとにかく英語情報が圧倒的です。英語を読むようになると、それだけ質が高く・豊富な情報に触れることになり、技術力が向上してきます。
  • インプット量が増えることにより、読解力に限らない英語力が向上する。
    馴染みある分野で、かつ差し迫った必要性がある文書は、読むモチベーションの強さという点で、最高の外国語教材です。中学や高校の授業で使われていたような、特に興味がない古めの英文学(しかも学習用簡易版)とは大違いです。

なお、日本語ドキュメントを読むより、読むこと自体の時間は増えるのがデメリットと感じるかもしれません(アメリカ留学経験者の自分でも、英語を読むのは、日本語の数倍の時間がかかります)。しかし、「日本語ドキュメントが古いかもしれない」と思いながら読む不安や、実際に古くて英語情報を調べなおす時間がなくなるという効果の方が大きいと実感しています。

英語利用を増やすためのPC設定

「英語ドキュメントを読もう」と心がけるだけでは、なかなか読む量は増えません。ある程度強制した方が効率が良くなります。具体的な方法をいくつか紹介します(私はすべて実践してます)。

(2018/10/15追記)
最近だと、自分のスマートフォンの言語設定を、英語にするのもおすすめです。

  • フレームワークや言語の公式マニュアルの英語版をブックマークに入れる(日本語版のブックマークは削除する)。
  • 言語出し分けするWebページ対策
    • ブラウザを英語版にする。
      これによって、JavaScriptのnavigator.language値が変わる。
    • ブラウザの設定を変更し、表示言語を英語優先にする。
      これによって、HTTPのAccept-Languageヘッダの内容が変わる。
  • OSや各種アプリを英語版(または英語表示)にする。
    Windows7の場合、日本語版であってもUltimateを選べば、メニューの表示言語を自由に変更することができます。(これによって、エラーメッセージやメニューが英語になり、「エラーメッセージでぐぐる」というありがちなことをしたときに、英語の解説ページが検索されるようになる)

おまけ: CodeIQで英語の読解問題を出しています

ソフトウェアエンジニアのための腕試しサイト、CodeIQにIT英語の読解問題を提供しています。IT系リファレンスマニュアル的な英語ドキュメントを題材に、内容的にもちょっと勉強になるような問題作成を心がけていますので、挑戦してみて下さい。
なお、解答してくれた方には、数ページの解説文をPDFで配布しています。