先日から、OnTargetメールテスターというサービスを公開しています。1通のメールを色々なメールソフトで実際に表示して、文字化けがないことを確認するためのサービスです。
公開当初は日本語サイトしか用意しなかったのですが、「海外のサービス業者が、サービスを日本語するときにも便利かもしれない」と思って、英語版の説明ページを作ることにしました。
自分はアメリカのビジネススクールに留学していたこともあり、それなりに英語は書けます。しかし、Webページはポスターのようなものなので、意味が通じるだけではなく、すっきりした文章であること、分かりやすいこと、冠詞の間違いがないことなど「自然な英語」が必要です。そこで、自分が作成した英文に対してネイティブスピーカのチェックを受けられるサービスを検討し、最終的に2つのサービスに依頼したので、まとめておきます。長いので、2回に分けて書きます。
この記事では、複数のサービスをオンラインで調査し、選定するところまでを扱います。
選定条件について
英文のネイティブチェックサービスを探すと、まず目に付くのは、学術論文を対象としたものと、学生の課題レポートを対象としたものです。これらは、専門性の高い長文が対象のため、今回はWebページを対象にしたサービスを比較対象としました。
検索などで見つけたサービスについて、以下のような点を中心に確認しました。
- 単なる校正(proofreading)だけでなく、表現の修正(editing)までやってくれるか
- input / outputの形式は何か
- オンラインで手軽に申し込めるか
- 価格は表示されているか。表示されている場合いくらか
なお、各サービスのURLとしては、Webページ修正に関するページを挙げています。
各サービスの調査結果
Proofreading Services .COM
http://www.proofreadingservices.com/pages/website-proofreading
アメリカの会社だが、イギリス英語にも対応している。Q&Aなど、Webページ上の説明はしっかりと書かれている印象。運営責任者の名前、LinkedInプロフィールなども明示されていて安心感が高い。
その他、確認事項は以下の通り。
- EditingとProofreadingの両方を含むサービス
- Wordファイル(.doc,.docx)およびPDF。WebサイトURLをinputにすることもできるが、向こうでWordにexportして作業。いずれの場合も、変更履歴つきWordファイルが返ってくる。
- オンライン申込み可能(支払いは、カードやPaypal)
- 72時間以内完了の場合、2.3cent / word。7日以内の場合、1.7cents / word。
PROOF READING .com
http://www.proof-reading.com/website-content-editing.html
San Franciscoの会社らしい。アメリカ英語とイギリス英語の指定ができる。PowerPointファイルにも対応している模様。
その他、確認事項は以下の通り。
- 説明の中でEditingと言っているので問題なし。
- Wordファイル。スクリーンショットをPDF化したものも可能らしい。outputは変更履歴つきWordファイル。
- オンラインで申込み可能(支払いはカード)
- 48時間で$6.99/page, 72時間で$5.99/page (1page = 300wordとして、word数で計算)
Shelly Rosenberg
http://www.shellyrosenberg.com/website-proofreading.php
テネシー州(アメリカ)の個人運営サービスの模様。新規ビジネスでありがちな、1ページしかない小規模サイト案件でも対応すると書いてあるのが好感が持てる。日本を含む世界89ヶ国のお客さんにサービスしたことがあると書いてある。
その他、確認事項は以下の通り。
- EditingとProofreadingの両方を含むサービス(依頼されたサイトの内容を見て、editingの必要性を判断するとのこと)
- Wordファイル。Webページも可能(その場合、scrapeして編集したものが返送される)。
- オンラインで申込み可能(カード以外にMoney Order(郵便為替)でも払える点が特徴的)
- 1.7-1.8cent/word. Webページからscrapeしてもらう場合は、0.1cent/word加算。
GOPROOFREADING
http://www.goproofreading.com/website_proofreading/
FAQがなく、価格はpage単位で表示されているのにpageの定義が見当たらないなど、サイトが分かりにくいという印象。
その他、確認事項は以下の通り。
- Editingにあたる内容も含まれている(改善提案をしてくれる)
- すぐには分からなかった…。
- オンラインで申込み可能
- 日数や品質で細かく設定されているが、Premiumの3日以内が$16.99/page、7日以内が$12.99/page
The Proofreaders
http://www.theproofreaders.com/
アメリカ東海岸の会社らしい。他社より高価格な割にサイト上の説明が不足気味なので、大手企業向けの直接営業が中心か?
その他、確認事項は以下の通り。
- ProofreadingとEditingを別々にサービス提供している(Proofreadingのみでも頼める)
- Wordファイル
- Editingサービスで$0.13/word (他社サービスの5,6倍)
- まずはe-mailか電話で連絡が必要
Wordy.com
https://wordy.com/website-proofreading-service/
イギリスの会社らしい。Webサイトの分野によって、担当者をマッチングすると書いてある。料金体系が、単発案件を依頼するにはちょっと不便。
その他、確認事項は以下の通り。
- Editingを含むサービスと思われる
- Word, PPT他、htmlやTeXまで対応している
- $49で1,650words, $199で7,000words (最初に処理対象word数を購入して、校正依頼するとword数残高が減って行く仕組み)。支払いはカードかPaypal。
- オンライン申込み可能
WordsRU
http://www.wordsru.com/website-editing.php
オーストラリアの会社らしい。各国の英語を指定できる(American, Britishに加えて、Canadian, Australianも指定できる)。価格は明示されておらず、見積り依頼を出す必要がある。
Supaproofread
http://www.supaproofread.com/article_info.php?articles_id=48
価格は明示されておらず、見積り依頼を出す必要がある。
選定結果と依頼の流れについて
今回は依頼対象の文が短いこと(約450語)から、見積り依頼などの手間をかけたくなかったので、価格が明示されていて、オンラインで手軽に申し込めるという点を最優先にしました。思った以上に価格が安かったので、複数のサービスを比較してみようと思い、最終的にProofreading Services .COM、PROOF READING .comの2社に依頼することにしました(リストの先頭2社です)。
続きについて
次回記事では、2つのサービスに実際に依頼した流れと結果について紹介します。